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terrorism

What is terrorism?

前回の投稿の追記。

今日(5月26日)、パリでも兵士がナイフで襲われる事件が起き、警察ではなくテロ対策を行う機関が捜査の陣頭指揮を執っているようだ。以下、BBCの記事。

Knife attack on soldier in Paris treated as terrorism

先日のロンドンでの事件の同様のレトリックが使われている。犯人はジュラバという北アフリカ周辺の民族衣装を着たアフリカ系男性ということしかわかっていない。ただ、ロンドンの事件がなかったら、この事件でテロ対策担当機関が動いたかどうかは疑問が残る。

一方、イギリスメディアにおける先日の事件の取り上げ方は少し変化しているようで、「テロ」という言葉の使用は意図的に減らされている印象がある。

5月23日に放送されたBBCの討論番組Newsnightでは、今回の事件がこれまでのテロ攻撃と如何に異なるかについて論じられ、民間の「恐怖心(テロ)」を煽る新しいテンプレートが提示されたとしている。

Woolwich attack: A new template

民間の恐怖心を煽る犯罪の新しいテンプレートとして指摘されているのは5点。⑴テロ組織のネットワークの外で起きた事件であり諜報機関の監視から外れてしまう点、⑵どこにでもいる普通の人(あなたの隣人や友人)がテロを起こせることを示した点、⑶コミュケーション技術の発展によって恐怖が簡単に拡散される点、⑷政府や関係機関が当事件をテロと認定しつつ「対テロ戦争」というこれまでの政治レトリックを使っていない点、⑸これまでの典型的なテロというよりヘイトクライムに類似する点。

フランス革命時に生まれたテロリズムの概念は、その後、ロシア革命を経た共産主義政権へ受け継がれ、2001年の同時多発テロで大きくその意味を変えてきた。今回の事件はテロリズムの定義がさらに変遷する契機になるかもしれない。

Newsnightの討論でもうひとつ興味深かったのは、犯人の用いた攻撃の方法(ナイフでの攻撃)のプリミティブさが繰り返し強調されたことだ。段階発展論的な歴史観が浸透しているヨーロッパでは、プリミティブさは未開性や野蛮性とイコール関係で結ばれる。攻撃方法のプリミティブさ(つまり未開性・野蛮性)と、事件の宗教的な側面を同時に強調することで、暗にイスラムと未開性・野蛮性を結びつけているように感じる。少なくとも、そう受け取る人がいてもおかしくはない。

Aljazeera EnglishのInside Storyという番組では、今回の事件がはたしてテロと分類されるべきか討論がなされた。動画が視聴できるので(英語ですが)ぜひ。

Woolwich attack: An act of terrorism?

A

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